【今の給料に満足ですか?】薬剤師が収入を増やすためにできる事7選

収入を上げる

こんにちは!
つかさです。

今日は薬剤師の給料についてのお話をしたいと思います。

いきなりですが、皆さんは今の給料に満足していますか?

「今の給料に十分満足しており、特に現状を変えたいと思わないよ。」という方は、この記事はあまり意味をなさないかもしれません。

しかし、一定数以下のように思っている方もいるのではないでしょうか。

  • 薬剤師なら安泰と思ったけど、思ったより貰えてなくて将来が心配
  • スタートは確かに高めだったけど、思ったほど上がっていかない
  • いろいろ頑張ってるつもりだけど、評価されている気がしない
  • ある程度もらっているけど、もっと増やしたい
つかさ

実際私もこのように考えていた時期がありました。

実際薬剤師の平均的給与では、生活に困ることは無くても少しの贅沢に毎回迷うことは多いと思います。
年収高めでスタートしたものの、上昇幅が思ったより低く、そのままで家・車のローンや子供の教育費を支払った後に老後のお金もちゃんと残せているのか不安になる方もいるでしょう。
また、自分なりに薬局のイチ薬剤師として努力をしてきたが、ちゃんと給料に反映されていると思えずにやる気をなくしかけている方もたくさんいるのではないでしょうか。

この記事を読むことで、

  • 薬局薬剤師の給料の相場がわかります
  • 会社にとって求める人材、高い給料を払える人材がわかります
  • どうすれば今より収入を上げることができるかわかります
  • 他にも今の会社に頼らない収入を上げるための行動がわかります

お金は資本主義社会で生きている限り確実に必要なものです。

日本ではなんとなくお金にこだわるのは下品という風潮がありますが、それはとてもおかしな話です。
生の中で確実に必要なものに対して興味を持たず、考えない方がむしろ不誠実であると私は考えます。

つかさ

収入はあなたの人生にとって必須の要素です。
しっかり学んでいきましょう!

目次

薬剤師の平均年収

まずは基礎知識として、実際の薬剤師の年収についてみていきましょう。

年代別

年齢平均年収
20ー24歳349.9万円
25ー29歳470.6万円
30-34歳554.1万円
35-39歳648.2万円
40ー44歳624.1万円
45-49歳612.9万円
50-54歳690.0万円
55ー59歳723.7万円
全年代平均(40.3歳)577.9万円
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」のデータ引用
(「賃金構造基本統計調査」における「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」により平均年収を算出)。
マイナビ薬剤師より引用)

こちらは薬剤師全般の年収の年代別推移です。

基本的に収入は年齢とともに上がっていくため、途中で正社員のまま給与が落ちることはないと考えられます。
表において40-49歳までで一度年収が落ち込むのは、一度子育て等で正社員ではなくなった女性薬剤師が、40代に正社員として復帰するため平均年収が下がったと想定されます。

つかさ

全年代平均は約580万円。
皆さんは少ないと思いますか?十分だと思いますか?
個人的には6年間大学をでて国家資格を持っている割には少し物足りなく感じます。

業種別年収ランキング

業種平均年収
病院薬剤師401.4~542.2万円
調剤薬局428.7~596.3万円
ドラッグストア446.5~594.3万円
マイナビ薬剤師より引用

病院薬剤師は一般的な印象通り、薬剤師の中では少な目の給与となっています。
ここ数年で病棟業務が増え、需要は拡大しているようですが、給与面に大きな改変は起きていないように思います。
病院という大きな組織の一部署であることから、今後もあまり変化はないと考えられます。

調剤薬局は病院よりもやはり高めです。
そして平均年収の幅が大きく開いていることが気になりますね。
調剤薬局という括りの中でも大手調剤薬局と中小調剤薬局で給与形態は別物のように感じます。
そもそもの性質が大きく違いますが、給与の面では中小調剤薬局に大きく軍馬が上がるでしょう。

つかさ

私の個人的イメージでは、
大手調剤平均求人年収:450万円、
中小調剤薬局平均求人年収:550万円くらいには差があると感じます。

ドラッグストアは業界としてここ十数年大きく伸びている印象ですね。
調剤室併設型が増えだしたころから、人員増強のために高めに給与設定がなされました。
今後についてはドラッグストア減算とも呼ばれる大きな改定も数年前にあったことから、少しずつ落ち着いてくる可能性はあると考えられます。

過去5年間の薬剤師の平均収入推移

年度平均年収
2024年577.9万円
2023年583.4万円
2022年580.5万円
2021年565.1万円
2020年561.7万円
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」のデータ引用
マイナビ薬剤師より引用

インフレによる物価高はだいたい年に2%と言われていますが、それを踏まえると厳しい情勢であると感じます。

金額自体は決して少なくないとはいえ、今後も医療費削減の波に押されて相対的に生活の余裕が無くなってくることは必至でしょう。

そのため、薬剤師個人個人が収入を増やすためにできることを考えて実行していく必要があると考えます。

つかさ

そのための具体的な手段を次の項では紹介していきたいと思います。

薬剤師が収入を増やすためにできる事 7選

それでは、実際に薬剤師が収入を増やすにはどういった行動をしていけばいいのか。
それぞれの方法について紹介していきたいと思います。

あくまで収入の面に特化した提案である点はご承知おきください。

1. 認定専門薬剤師を取得する
期待できる効果:★☆☆☆☆

薬剤師として専門性を高める資格を取得することで、収入アップの交渉の可能性が生まれます。
たとえば、認定専門薬剤師(がん、糖尿、緩和ケアなど)を取得すると、専門性を高めて業務の幅を広げられ、職場の評価が上がる可能性があります。
薬剤師としての医療の質を高めながら、職場でもその重要性を増すことができるというのは、モチベーションを保ちやすい人も多いでしょう。
自分の興味ある分野、勉強したい分野で目指すことで、無理なく楽しみながら、自身の医療者としてのレベルアップに併せて収入アップが望めます。

具体的な効果

収入の増加といった点においては効果は薄いと言っていいでしょう。
現実問題、現状専門性に特化することで点数が増える等の調剤報酬上のフィーが発生せず、会社の利益に直接つながらないことが原因です。
会社は営利目的で経営を行っているため、利益にならないことにお金は払えません。
巡り巡って利益にすることも可能ですが、よっぽどの大手にしか実現できないでしょう。

また、認定専門薬剤師の中でも、ちゃんとした手当がつくのは
①外来がん治療専門薬剤師
②緩和薬物療法認定薬剤師
③腎臓病薬物療法専門(認定)薬剤師 等

これらのように、数年単位で専門医療に関わり続け、多数の症例を提出し、試験に合格することで取得可能なハードルの高い認定専門薬剤師くらいかと思います。

これらの手当てについても、今のところ大手調剤薬局くらいでしかほぼ聞いたことはありません。
大手調剤薬局はそもそものベース給与が少なめのため、それを加味した上で中小やドラッグストアとトントン、ということもざらにあるでしょう。
「とにかく自分自身がその認定専門薬剤師を取得したくて、そのおまけとして収入アップもあればうれしい。」くらいの気持ちでない限り、認定専門薬剤師取得はコストパフォーマンスの良い方法とは言えません。
もちろんプラスの要素ではあります。

つかさ

現状、残念ながら専門系の専門認定薬剤師資格の取得は、収入アップの手段として有効ではないでしょう。
ただ、今後より専門性に特化した認定薬剤師の配置に加点がつく等の可能性は大いにあり得ると思います。

2. 在宅医療に積極的に関わる&利益に直結する調剤報酬を積極的に算定する
期待できる効果:★★★☆☆

在宅医療を扱う薬局では、訪問業務や患者との長期的な関係構築が求められ、業務手当や時間外手当がつくことがあります。在宅訪問薬剤師の需要は増加しているため、収入アップのチャンスがある分野です。
経験を積むことで、個人の市場価値を高める事にもなるでしょう。
また、新たに施設と契約を結ぶ、往診医から新たな患者の紹介を受ける等、営業面での活躍のチャンスも得られることがあります。

また会社として実際の利益に繋がる行動は、昇給やボーナス、昇格につながりやすいです。
例えば、

  • 地域支援体制加算の要件(かかりつけ薬剤師同意書取得、重複投薬・相互作用等防止加算、服薬情報等提供料、服用薬剤調整支援料、外来服薬支援料1、小児特特定加算)を満たす算定を積極的に行う
  • 後発医薬品調剤体制加算3を満たすべく、後発医薬品の使用割合が90%以上となるように声かけを行う
  • 医療DX推進体制整備加算1を満たすべく、マイナンバー使用の啓発を積極的に行う

これらは店舗に大きな収益をもたらす可能性が高いです。
各々の店舗によって難易度は違いますが、これらを満たしていくことは収入アップの一つの交渉材料となるでしょう。

つかさ

能動的な行動でしか算定できない調剤報酬が増えた今こそ、行動することで周囲と大きく差をつけることができますね。

具体的な効果

会社によっては、算定した調剤報酬やかかりつけ同意者数に応じて決まったボーナスが加点されるところもあります。
また、利益をもたらす人材は、会社経営としても重用される可能性が高く、昇格への道も見えてくるでしょう。

ただし、実際の役職を上げるにはマネジメント能力やリーダーシップスキルも必要となりますので、長期目線ではそれらを磨くことも念頭に置いておきましょう。
また、これらが評価されない環境も会社によってはあり得ますので、まずは自身の会社が求めていることは何であるかを見極めましょう。

3. 会社内でのキャリアアップを図る
期待できる効果:★★★★☆

1,2と被る点もありますが、積極的に昇格を狙っていくことは収入を一気にアップさせる可能性があります。
会社内で管理薬剤師やエリアマネージャー、薬局長などの役職に就くと、責任が増える代わりに給与も上がります。
マネジメント能力やリーダーシップスキルを磨き、店舗運営やスタッフ教育、開業支援などにも積極的に参加するとよいでしょう。

人を動かす方法や、営業、経営学については薬剤師としての業務を行っているだけではなかなか養えないので、自ら進んで学ぶ必要があります。
また、それらの能力を経営層に上手くアピールすることも必要となってきます。

具体的な効果

例えば管理薬剤師手当月額1~3万円、エリアマネージャー手当月額5万円等、シンプルに役職手当の分だけ収入アップが望めます。
その分責任が重くなりますが、経営に関わることを面白く思えるならば狙う価値が大きいでしょう。
役職がつけば、社会的地位も高めることができ、個人の信用にもつながるというメリットもあります。
また、一度上がった給料はそうそう下がらないため、早い段階で上げておけば生涯収入の大幅増につながります。

ただし、偉くなるほどに現場から離れていく傾向にありますので、現場にこだわりたい人からするとあまり向いていない方法でもあります。

つかさ

現場の面白さと、管理職の面白さはまた別物ですね。
両方好きな私はなかなかどちらも捨てきれず、仕事が増えすぎてよくパンクしています。

4. 副業をする
期待できる効果:★★★★☆

現在は、薬剤師が副業で収入を増やす方法も多数あります。
代表的なものは、派遣薬剤師です。
派遣薬剤師は相場が高く、時給2500円~、場合によっては5000円以上と、非常に高収入が望めます。
ただし、管理薬剤師は薬機法により原則管理薬剤師としての登録店舗以外で薬剤師としては働けないため注意が必要です。

つかさ

手っ取り早く稼ぐなら、派遣薬剤師が一番効果的かと思います。

他にも、オンライン薬局の服薬指導、メディカルライター、医薬翻訳・校正など、空いた時間に薬剤師の職能を活かしつつ収入を得られる副業も増えています。
これらはどれも在宅ワークが選択可能です。
仕事先は、クラウドワークス、クラウドワークス テック等で案件を探すことが可能です。
登録だけでもして、そういう仕事があるということを知っておくだけでも意味があるでしょう。

具体的な効果

これらは働いた分だけ収入となりますので、効果が目に見えてわかりやすいです。
資格を活用すれば月に5万円くらいならばそこまで無理なくできるでしょうし、10万円以上稼ぐ人もいます。

その分自身のプライベートの時間を切り売りする形となるので、しっかり目的をもって行うといいでしょう。

前提の注意点として、副業が許可されている職場であるかの確認をすることも重要です。
(とはいえフリーランスとして働く場合、確定申告を上手く行えばバレることはないですが……。)

5. 転職を検討する
期待できる効果:★★★★★

前職での経験を活かしつつ、待遇の良いポジションにキャリアを広げる方法です。
身も蓋もないですが、転職は収入アップに最も効果的な手段かと考えられます。
薬剤師飽和が叫ばれて久しいですが、現場ではまだまだ人手不足で売り手市場が続いています。

1~3を行っても期待されるような効果が得られない場合は、環境を変えることを最優先として良いでしょう。

具体的な効果

前職の給与にもよりますが、年収100万円以上の増収を望むことも可能です。
管理薬剤師待遇700万円以上でスタートといった求人もゴロゴロあるため、渡り歩くことに抵抗がない人はどんどん給与をアップさせています。
少なくとも今より低くなることは無いということがほぼ保証される珍しい業界です。
よほど今の職場の待遇が良くない限り、検討した方が良いでしょう。

ただし、1~3に挙げられているような個人としての「売り」があった方が、より高値が付きやすくなります。
市場価値を高める努力を常に行うとより良いです。
とはいえ現在の職場で1~3を行う環境にない場合もあると思いますので、その場合はまず先に環境を変えることが優先となります。

また、転職には新しい職場の環境が自分に合わないかもしれないという大きなリスクも存在します。
失敗をすると、大きな時間とエネルギーを無駄に消費することになりかねません。
薬剤師は需要が高いからこそ、転職エージェントの会社もたくさんありますので、失敗しないためにもうまく活用していきましょう。

つかさ

エリアを担当する私の立場からすると、転職して行ってしまうのは寂しいことですけどね。

6.投資をする
期待できる効果:★★★★☆

「お金に働いてもらう」という概念です。
投資信託のインデックス積み立て投資を行うことで、時間をあまり使わずに低リスクで将来や老後のための資産形成を行うことができます。
国も推進している資産形成制度である、iDeCoやNISAは基本としてこの手法であるため、しっかり活用していきましょう。
特にiDeCoには節税効果もあるため、本業との組み合わせがとても相性が良いです。

他にも、個別株投資や国債投資、不動産投資など、様々な投資方法があります。
それぞれ運用方法やリスク度は全く違うため自分に合ったものを選びましょう

具体的な効果

投資信託のインデックス積み立て投資は、比較的リスクが少なく、長期的目線でみればある程度大きなリターンが見込めます。
具体的には、月5万円積立で(現実的な数字として)年利5%で運用することができれば、30年後には4000万円(元本1800万円)に増やすことができます。
また、投資はある種自身の能力や努力とは別のベクトルで収入を増やす方法となるので、本業で失敗したり、能力が不足している等の影響を受けません。
そういった別のタイプの収入の柱を一つ増やすこと自体もメリットと言えるでしょう。

しかし、投資である限りマイナスとなってしまう可能性もあります。
自身のリスク許容度と相談をしながら、適切な金額で運用を行いましょう。

つかさ

投資手法にもよりますが、仕事を頑張りながらあまり時間をかけず、勉強も最低限で済む方法もあります。
収入の柱を増やすことは人生の幅を広げる事にもつながりますので、私は強くお勧めしています。

7.開業をする
期待できる効果:未知数

独立志向の強い方にはこちらがお勧めです。
処方箋を受け付けたり、OTCや医薬品、雑貨を販売して利益を上げます。
最近では在宅専門であったり、零買薬局といった形態もでてきています。

すべてを自分が主体となって行わなければいけないため、総合的な知識、経験、判断力、そして体力が必要となります。
その分リターンは自分に返ってくるため、楽しめる人からすると非常に楽しい挑戦となるでしょう。

具体的な効果

収入は青天井で上げることが可能となるでしょう。
逆に大きな借金を抱えるだけとなることもあり得ます。

また、昔と比べてかなりハードルは高くなってきています。
薬価差は今はほとんど出ず、開業にかかる費用も拡大傾向となっています。
また、開業初年度は取れる調剤報酬も少ないため収入も少ない傾向があります。

つかさ

基本は一緒に始めてくれる医師を見つけ、長期的目線で経営を行うことが重要です。
面薬局は多くの薬剤師の夢ですが、かなりハードルが高いです。
チャレンジしても良いですが、相応の覚悟を持って行いましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事を読むことで、収入を増やす手段は想像以上にあることを知った方も多いのではないでしょうか?

薬剤師に限らず、雇われの身となった後は、ただ受け身に会社の給与に期待する日々になりがちです。

つかさ

しかし、それは非常にもったいないことです。

あなたの収入の柱は一つに限定する必要はなく、また、昇給のチャンスは自身でつかみ取ることができます。

もし失敗をしても、チャレンジをした経験はその後の人生に多くの価値を生み出すでしょう。
行動こそが、未来を切り開く鍵であると私は考えます。

皆さんの薬剤師ライフのお役に立てれば幸いです

また次の記事でお会いしましょう!

執筆者:つかさ

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