吸入薬指導加算の疑義解釈とQ&A抜粋

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疑義解釈

疑義解釈(令和2年3月31日)

問 14 かかりつけ薬剤指導料を算定する患者に対して吸入薬指導加算は算定できないが、同一月内にかかりつけ薬剤指導料を算定した患者に対し、当該保険薬局の他の保険薬剤師が吸入指導を実施した場合には吸入薬指導加算を算定できるか。

(答)算定できない。

出典:疑義解釈資料の送付について(その1)厚生労働省 令和2年3月31日

なお、2024年度調剤報酬改定により、かかりつけ薬剤指導料を算定する患者に対しても吸入薬指導加算は算定できるように変更されています。

保険調剤Q&A(令和6年度版より一部抜粋)

Q134

Q:吸入薬指導加算を算定するタイミングについて教えてください。吸入薬指導加算の算定要件では、患者への吸入指導の内容や患者の吸入手技の理解度などについて、文書により保険医療機関へ情報提供を行うこととされています。すなわち、算定のタイミングは、患者への指導時ではなく、保険医療機関へ情報提供を行った後になるのですか。また、保険医療機関への情報提供はお薬手帳でも可能とされていますが、患者が次国の受診時に手帳を忘れるケースがあることを考えると、患者が処方医に手帳を提示したことを確認したうえで算定できると解釈すべきでしょうか。

A:患者へ吸入指導を行ったタイミングで算定して差し支えありません。
 服歴管理指導料の加算として設けられている吸入薬指導加算は、喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)の者に対し、当該患者が吸入薬を適切に使用して、治療効果の向上や副作用の回避につながるよう。保険薬局の薬剤師が必要な指導を行ったことを評価するものです。
 算定にあたっては、保険医療機関からの求め、または、患者・家族などからの求めに応じ(患者などの求めの場合は、処方医の了解を得たとき)、患者の同意を得て実施することを前提として、①患者に対して、文書および練習用吸入器などを使って吸入手技の指導を行って、患者が正しい手順で吸入薬を使用できることなどを確認すること、かつ、②その結果について、文書により保険医療機関へ情報提供を行うことが要件とされています。3月に1回に限り算定できます。
 当該要件のなかには算定のタイミングに関する記述は見当たりませんが、「次回以降の来局時」に再度確認・指導することまでは求められていないことを考えれば、患者への吸入指導を行ったタイミングで算定することができると解釈して差し支えありません。ただし、吸入指導の内容に関する保険薬局から保険医療機関への情報提供については、速やかに行うことが肝要です。
 また、保険医療機関への情報提供については、文書のほか、患者のお薬手帳による方法でも差し支えないこととされています。その場合には、患者に対し、次回の受診時に処方医へ必ずお楽手帳を提示するよう伝えることが必要です。ただ、患者が次回の受診時にお薬手帳の持参・提示を忘れてしまう心配が認められるようであれば、文書による情報提供とするなど、確実に保険医療機関へ提供することができる方法を検討することが必要ではないでしょうか。

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