経管投薬支援料の2024年算定要件をわかりやすく解説!

目次

早見表(2024年算定要件・薬歴・算定タイミング・レセプト、施設基準)

経管投薬支援法

算定要件の概要(2024年度)

算定要件

経管投薬支援料 100点
 胃瘻(いろう)若しくは腸瘻(ちょうろう)による経管投薬又は経鼻経管投薬を行っている患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、当該患者の同意を得た上で、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に、初回に限り算定する。
 ただし、区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、算定できない。

つかさ

簡易懸濁法による薬剤の服用に対しての支援に対する報酬です。
初回に限り算定が可能となります。
特別調剤基本料Bを算定している薬局は算定できません。

実施上の留意事項

(1) 経管投薬支援料は、胃瘻若しくは腸瘻による経管投薬又は経鼻経管投薬を行っている患者に対して、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に算定する。

つかさ

胃瘻もしくは腸瘻を使用している患者であり、簡易懸濁法を行っていることが前提となります。

(2) 当該加算に係る服薬支援は、以下の場合に患者の同意を得て行うものであること。
 ア 保険医療機関からの求めがあった場合
 イ 家族等の求めがあった場合等、服薬支援の必要性が認められる場合であって、医師の了解を得たとき

(3) 「簡易懸濁法」とは、錠剤の粉砕やカプセルの開封等を行わず、経管投薬の前に薬剤を崩壊及び懸濁させ、投薬する方法のことをいう。

(4) 「必要な支援」とは主に次に掲げる内容をいう。
 ア 簡易懸濁法に適した薬剤の選択の支援
 イ 患者の家族又は介助者が簡易懸濁法により経管投薬を行うために必要な指導
 ウ 必要に応じて保険医療機関へ患者の服薬状況及びその患者の家族等の理解度に係る情報提供

つかさ

簡易懸濁法の薬剤ごとの可否については、呉医療センターの一覧がわかりやすいです。

(5) 患者1人につき複数回の支援を行った場合においても、1回のみの算定とする。

(6) 患者の服薬状況等を保険医療機関に情報提供した場合であって所定の要件を満たすときは、服薬情報等提供料1、2又は3を算定できる

つかさ

情報提供が必須の要件でないこともあり、同じ件で服薬情報等提供料を算定することが可能です。

(7) 経管投薬支援料は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

補足

  • 実際に調剤を行った保険薬局でなければ算定できない
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費を算定していない場合であっても、要件を満たせば算定可能である

同時算定(併算定)、算定回数(算定タイミング)について

他調剤報酬との併算定の可否は以下の通りです。

併算定-1
併算定-2
併算定-3

参照:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 保医発0305第4号 別添3 調剤報酬点数表に関する事項 厚生労働省 令和6年3月5日

つかさ

ここまで〇が揃っている報酬も珍しいですね。

疑義解釈

疑義解釈(令和2年3月31日)

問 20 当該患者に調剤を行っていない保険薬局は、経管投薬支援料を算定できるか。

(答)算定できない。

問 21 在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費を算定していない患者であっても、必要な要件を満たせば経管投薬支援料を算定できるか。

(答)算定できる。

出典:疑義解釈資料の送付について(その1) 厚生労働省 令和2年3月31日

保険調剤Q&A(令和6年度版より一部抜粋)

該当項目なし。

原文(2024年算定要件・留意事項)

15の7 経管投薬支援料 100点
注 胃瘻(いろう)若しくは腸瘻(ちょうろう)による経管投薬又は経鼻経管投薬を行っている患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、当該患者の同意を得た上で、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に、初回に限り算定する。ただし、区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、算定できない。

出典:診療報酬の算定方法の一部を改正する告示 厚生労働省告示第57号 別表第三調剤報酬点数表 厚生労働省 令和6年3月5

区分15の7 経管投薬支援料
(1) 経管投薬支援料は、胃瘻若しくは腸瘻による経管投薬又は経鼻経管投薬を行っている患者に対して、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に算定する。
(2) 当該加算に係る服薬支援は、以下の場合に患者の同意を得て行うものであること。
 ア 保険医療機関からの求めがあった場合
 イ 家族等の求めがあった場合等、服薬支援の必要性が認められる場合であって、医師の了解を得たとき
(3) 「簡易懸濁法」とは、錠剤の粉砕やカプセルの開封等を行わず、経管投薬の前に薬剤を崩壊及び懸濁させ、投薬する方法のことをいう。
(4) 「必要な支援」とは主に次に掲げる内容をいう。
 ア 簡易懸濁法に適した薬剤の選択の支援
 イ 患者の家族又は介助者が簡易懸濁法により経管投薬を行うために必要な指導
 ウ 必要に応じて保険医療機関への患者の服薬状況及びその患者の家族等の理解度に係る情報提供
(5) 患者1人につき複数回の支援を行った場合においても、1回のみの算定とする。
(6) 患者の服薬状況等を保険医療機関に情報提供した場合であって所定の要件を満たすときは、服薬情報等提供料1、2又は3を算定できる。
(7) 経管投薬支援料は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

出典:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 保医発0305第4号 別添3 調剤報酬点数表に関する事項 厚生労働省 令和6年3月5日

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